鉄筋コンクリート造5階建。1階が貸し店舗、2階から3階が貸し事務所、4,5階が住戸というコンプレックス。 前面道路が狭いので、道路斜線制限を緩和する天空率という法規を利用して、シンプルな 外観にする。 最上階5階の和室前の屋上テラスは、建主の趣味の園芸スペース。 北側道路で、南面は建て込んだビルに隣接しているため、空間のある対角線方向、南東隅を テラスとし、住居への南の光を確保する。 photo:(c)H.Sakaguchi |
銀座一丁目から三丁目への移転に伴うヒーリング・エステ アルクトゥルスの内装。
間仕切りをシャワー室、スタッフ室など最小限必要な室に限定し、メインの施術室の仕切りに、
間接照明を組み込んだ、糸状のガルボ・フリンジを使い、浮遊感のある
、幻想的な空気を醸している。 |
スイスの老舗のチョコレート・メーカー、リンツの日本ではじめてのショップ。
極小の店舗空間に、光とチョコレートのイメージを封じ込める。 |
岩手県金ヶ崎にあるホテルの、流れるプールとその付属する施設の温泉施設への改築。 プールの付属施設を岩盤浴室、休息室、レストランなどを含む温泉に、 プール周りの一部を、浴室、露天風呂から眺める庭に改装。 流れるプール周りには、植栽が施され、またデッキのテラスや、舞台が配され、散策する庭として 、また時にイベント・スペースとしての活用が想定されている。 新温泉棟とホテル客室棟との間には、新たに渡り廊下が付加された。 | ||
早稲田通りから引き込んだ敷地に建つクリーニング店+3世帯住居。 鉄骨ブレース構造の2階建。 1階はクリーニング店、両親の住居、そして伯母さんのためのワンルームという3つの要素を、 飛んでいる鷲を横から見たような形をした変形の敷地に合わせて、一杯に組み込む。 2階には息子夫婦の住居。 家が建て込んでいる周辺環境の中で、 2階の南面を全開口とし、充分な光を採り入れると同時に、 吹抜けを介して、1階の住居に光を採り入れている。 施工の段階でいくつかの変更が行われている。 |
建築主池田輝子氏が、すでに所有する2棟のマンションと共に、未来永劫
賃貸収益をすべて社会福祉事業の助成にあてる目的で、建設した賃貸マンション・
オフィス・店舗からなる複合ビル。 高田馬場の明治通り沿いにある。 2階に入る社会福祉法人日本点字図書館が主体となり、運営する。 計画道路に突出した部分は法規上鉄骨造、2層分の天井高のゆったりした店舗とし、 主要部分の2階にオフィスが入る。 3階から13階は50戸の賃貸住宅。最上階の二戸はメゾネットで、 晴れた日は、浴室から富士山を望める。 ファサードは織部のクレイマイスターの壁柱と、強化ガラスの手摺で、集合住宅にありがちなバルコニーの鉢巻の表情を避け、 空に伸びる垂直方向が勝った表情。さらに途中の層のステンレスの水平ラインで、それを強調している。 photo:(c)H.Sakaguchi |
26年前に誕生して以来、名物ミニシアターとして、特色のある、いい映画を上映する映画館として、
横浜で人気が定着していた「関内アカデミー」の改装。 席数を減らし,ゆったりとした座席にし、車椅子用のスペースを設置。 映画関係の展示と、時に特集上映をするギャラリーを備え、 3つのスクリーンの、ミニシアターのシネコンという新しい発想で、名前も「関内MGA」としてリニューアル。 |
1階に機械式駐車場とエントランスホール、2,3,4階貸事務所、5,6,7階賃貸住宅、そして
8,9階にオーナーの住宅の、複合ビル。 8階には建替え前の住居にあった、石庭の庭石を運び上げた 屋上庭園がある。 |
精神障害者が、働くことを支援する場所、そして働く場所。 1階にパン工房とそのパンを食べられる、喫茶「カフェタウン」。 2階にクッキーをつくったり、作業をする集会室、静養室。3階に研修室。2階と3階そして屋上のテラスでは園芸の作業をする。 もともと鬱蒼とした木に囲まれた敷地だったので、桜とケヤキの古木を中心として 中庭と前庭を作り、その他の樹木も出来るだけ残すように配置を計画する。 喫茶スペースは天井が高く、木々に囲まれて、気持のよい空間で、近隣の人々に憩いの場として利用されている。 |
ゴルファーの丸山茂樹プロの事務所が入る複合ビル。1、2、3階にレストラン、ラ・アーニー・マリス
4,5階が事務所、6階が居住スペース。 レストラン1階は、後ろ半分に駐車スペースを取っているため、 店舗面積が大きく取れないので,床のレベルを上げ,中2階、2階へと3つのレベルにしてスキップフロアの構成とし, 一体感、連続性を持たせている。 ファサードは、木の壁のような暖かい表情のインド産の大理石、 インダスゴールドの左右2枚の壁が、中心のスリットに向かい収斂する形になっていて、人を内部へと導く。 photo:(c)H.Sakaguchi |
医療機器を扱う会社の本社兼技術センター。 1階を倉庫兼修理スペースとし、2階にメインエントランスがある。 シリンダー状のエレベーター・コアが各フロアをつなぐ。外壁には織部製陶のせっ器質タイルを使っている。 ファサードに窪みを作り、垂直に伸びる桂の樹を植えて、将来的に執務空間から望めるようにしている。 屋上にはリフレッシュの場としてコニファー・ガーデンをつくっている。 photo:(c)H.Sakaguchi |
信用金庫本店の営業室の改装。海に近いこの地域のイメージから、床の白と緑の大理石は
波紋の形から波の形に変化し,記帳台も波型の曲面ガラスのスクリーンにセットされている。 中央には魚の泳ぐシリンダー型の水槽。 ATMコーナーの壁の仕上げはフロストガラスで、 海の底から海面を見上げた時のような光を反射する。 | ||
浜松郊外の、緑に囲まれた、半島状の高台にあるオフィスビル。職種は広告代理業、職員は30人位で、
終日パソコンに向かう仕事である。 仕事の手を休め、外の樹木や芝生、あるいはやってくる人を眺められるように、 全てのブースに小さな窓を取る。そのために外壁の長さをジグザグさせることによって稼ぐ。 そうすると5人位が1単位のL型のスペースの中央に、簡単な打ち合わせスペースが取れる。 ジグザグの屏風のような壁はエントランス側の表情になる。 スキップフロア の構成で、1、2階の執務空間から、半階スキップした中間階には、リフレッシュ空間や打合せスペースがあり、 こちら側は窓を大きく採り、突出た半島から緑の海に向かっての、素晴らしい眺望を得る。 photo:(c)H.Sakaguchi | ||
今までの生活を全部捨て、好きなことだけをしながら生きて行きたいという40歳のオーナー。
25坪の敷地にライブハウスと住まいを作る。 小さいながらライブハウスのヴォリウムを稼ぐために 下の駐車スペースと上階の居住スペースをいじめ、逆梁にして、客席を階段状にし、天井高さをとる。 また共鳴を防ぐため、平行な壁をなくす。床面積にカウントしないように、縦の交通を全て外階段にする。 こうした 狭いスペースを有効に使うための工夫が、建物の形になり、それが看板になっている。 "cloud nine"(至福)はジョージ・ハリソンの曲。 新建築住宅特集8910掲載 | ||